一日の終わり。
微かな想いと瞬きを残して今日もまた一つの魂が新たな輪へと還る。
それは一つの物語の終わり、そして始まり。

「雨の中で傘もささないで泣いていたら風邪ひきますよ。」
「…泣いてない。」

 ふいに掛けられた言葉に視線も向けず、雨に打たれていた青年は答えた。

「ウソ。涙も流さず泣いてる。」
「…。」

 その言葉にようやく青年は視線をあげた。
 視線の先では琥珀色の瞳をした少年が傘をこちらへ向けて微笑みかけてきている。
 見覚えは無い。

「哀しい事は早く忘れて、悔いのないよう楽しく過ごすべきです。」
「…誰だ、何なんだお前?」

 遠慮のない言葉に青年の顔が一瞬険しくなる。

「ああ、今の言葉は僕の言葉じゃありません。」

 少年は青年の質問には答えず話を続ける。

「あなたを哀しませる原因を作ってしまった人からの伝言です。」
「!?」
「哀しい事は早く忘れて、今を強く生きて欲しい、それが生きている者の務めだと。」
「…何なんだ、お前?」

 僅かに動揺の色を浮かべ、青年は先刻と同じ問い掛けをもう一度口にした。

「僕は、廻る者です。」

 少年の微笑みは変わらず、温かく優しい。
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リクで、カジカとヒューです。意味不明な話は続きません(笑)
カジカは不思議っぽいイメージがあります〜。
普通の人には無い力がありそう!洞窟で生活してたら神通力も溜まりそうだし(爆)
性格は普通っぽく、そして天然っぽい気がします(笑)

04/9/24


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